1.「歴史」から何を学ぶか?
歴史とは集団が共有する物語です。近代以降、その物語が再編され、国民統合のための「歴史」が作られていきました。国民国家形成時に日本や欧米列強による侵略や植民地化を受けた東アジアの国々では、こうした「歴史」がナショナル・アイデンティティー、すなわちベネディクト・アンダーソンの説く「想像の共同体」の形成に大きな影響を与えています。そこで、今回はウォーミングアップとして、次の問題について考えてみましょう。
【問題】米韓両国は朴正熙政権時代の76年以来、40年以上にわたって毎年合同軍事演習を行っています。このうち秋に行われる演習をUlchi Freedom Guardianと呼んでいますが、このUlchiとは何でしょうか?また、なぜこのような名前が付けられたのでしょうか?一方、北朝鮮は1961年、中国との間で中朝友好協力相互援助条約を結んでいますが、これはどのような条約なのでしょうか?
「神奈川の記憶(50)大磯の高来神社」(朝日新聞2016年12月25日朝刊)
黄孝江「韓末国学派の政治思想~申采浩を中心にして」(神奈川法学第29巻第2号、1994年)
2.輪読発表(担当:三木・清水(岸山))
第3章 隋・唐の登場と東北アジア
・百済・高句麗の滅亡と日本・新羅(発表者:和佐田・武井(島野))
・新羅・渤海と日本の交流(発表者:和佐田・武井(島野))
3.グループワーク
「乙巳の変」はなぜ起こったのか?はじめに高校までに学んだ知識を振り返り、その後、アジア全体の歴史の動きに視野を広げてその原因について話し合ってみましょう。