レポートの書き方
大学では試験の代わりにレポートを課されることがあります。それでは、レポートはどのように書いたらよいのでしょうか。ここでは大学での学習や研究、さらに社会人になってからも大切なレポートの書き方について学びましょう。
1.レポートとは?
感想文とレポートの違いはなんでしょうか。
感想文が「私は~」を主語として、自分の意見や感想を主観的に書くのに対し、レポートは「私は~」という主語は使わず、具体的な事例やデータを使って客観的に書くところに一番の違いがあります。たとえば、
感想文
新型コロナウィルスの感染拡大でたくさんの尊い命が失われ、人々の暮らしにも大きな影響が出ました。しかし、私はこれを機会に私たちの暮らしにも変化が起こればいいなと思います。
レポート
新型コロナウィルスの感染拡大により全国で916名もの人が亡くなり1、休業要請などが行われた主な自治体では4月の生活保護申請件数が前年と比べて約3割も増えたという2。しかし、これを機会に人々の暮らしにも変化が起こることが期待されている。
1 「新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について」(6月7日各自治体公表資料集計分、厚生労働省)
2 「生活保護申請、東京23区で4割増 コロナで困窮広がる」(朝日新聞2020年6月1日朝刊)
2.レポートの準備
レポートは「報告」のことですから、既知の情報や意見を網羅的に集め、対立点などを明らかにしながら、整理してまとめることが必要です。次のような手順で準備を行いましょう。
(1) 第1回に学んだ「情報検索の方法」に従って先行研究や新聞記事を集める
(2) テーマに関する現状を整理する
(3) 課題解決の具体的事例を集める
(4) テーマに関する今後の課題を整理する
3.レポートの作成
(1) 表紙
レポートには必ず表紙をつけるようにしましょう。
表紙には①授業名、②タイトル、③所属学部学科、④学籍番号、⑤氏名、⑥提出日を書くようにしましょう。
表紙にはページ番号をつけず、本文の最初のページを1ページとするようにしましょう。
【参考】表紙以外にページ番号 https://www.becoolusers.com/word/different-first-page.html
担当教員:鈴木靖教授
授 業 名 :チュートリアル
曜日時限:火曜3時限
新型コロナウィルスによるパンデミックは
人々の暮らしにどのような変化をもたらすか
所属学部:国際文化学部
学籍番号:20g0123
氏 名:市ヶ谷花子
提 出 日:2020年6月30日
(2) 目次
レポートのはじめには目次をつけ、全体の構成がわかるようにしましょう。
目次
- はじめに
- 新型コロナウィルスが〇〇に与えた影響
- 問題解決のための試み
- 今後の課題
- まとめ
(3) 本文
レポートの本文を書く際には、次の点に注意しましょう
①章立てを行う(上記「目次」の例を参照)
②「私は~」という主語は使わない(まとめなどで自分の意見を書く場合は可)
③「たくさんの~」といった主観的な表現は避け、具体的なデータによって客観的な表現を行う
④自分の意見と他者の意見を区別するため、引用箇所を明確にする(短文は「 」に入れ、長文はインデントを使う)
⑤他者の意見を紹介する場合には、肯定的意見と否定的意見をともに紹介するようにする
4.レポートのサンプル
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レポートのサンプル |