こんにちは。須崎です。
今日は中国の外卖についてレポート風(?)に紹介しようかと思います。
1.概論
外卖(ワイマイ)とは出前、デリバリーサービスの事である。日本人にとってデリバリーと言えばピザや寿司など豪華なものを想起するかもしれない。だが中国は事情が全く異なる。なんと毎日の普通の食事がとても安価な価格でデリバリーできるのである。中国では飲食店などの作る側と、運ぶ側の分業体制が完全に確立し、社会に深く浸透している。この為日本に比べかなりの低コストで利用できるのだと考えられる。
この「運ぶ側」市場は今現在「美团外卖」と「饿了吗」の寡占状態である。次に注文方法について説明する。
2.注文方法
美团外卖と饿了吗はそれぞれ専用のアプリが有り、それから注文する。Amazon等でネットショッピンクした事があれば言葉の違いはあるものの難なく使用できる。
基本操作は(両者共通)
食べたい物を検索→お店を選ぶ→メニュー、サイズを選ぶ→箸、スプーンつけるか選ぶ→注文
という流れである。実際にやれば分かるがめちゃくちゃ簡単である。
ただ、美团で注文する時は注意が必要である。美团はトップページの「外卖」とある所(写真1枚目の丸してあるとこ)から入ってから注文する。トップページから検索するとデリバリーしてくれないお店(お店に行って受け取るタイプ)も含まれてしまう。
次に割引について説明する。
3.割引
この割引こそ外卖の最大の魅力である。上手に活用すれば破格の値段で注文できる。注目すべき所は「満○○元減××元」である。(写真2枚目の青丸)これは○○元以上注文すると××元割引されるという意味で、例えば満58元減26元だったら58元以上の注文で26元引きということである。このシステム上、一品だけよりも多く注文した方が安くなるという意味不明な現象がよく起きる。また、何を買うか迷ったときは画面左下の赤丸で囲んだ「満減神器」(饿了吗は満減助手)をタッチすると前述の割引を考慮したお薦めが表示されとても便利である。
次に有料会員について説明する。
4.有料会員
美团と饿了吗の両方とも有料会員サービスがある。これが超オトクである。有料会員は注文確認の画面から追加料金を払うことでなれる。有料会員になると毎月、红包(クーポンみたいなもの)が貰える。美团は初月15元で30元分の红包(5元*6枚)、饿了吗は初月6元(2ヶ月目以降は10元)で20元分の红包(5元*4枚)が貰える。また、お店によっては5元の红包が6〜9元になったりする。
红包を使い切った場合は会員サイトから追加で購入する事ができる。また、いずれの红包も有効期限があるので(大体2週間くらい)注意が必要である。
5.その他大事なこと
外卖は寮の西門に来る。到着すると届いたよーという旨の電話が来る。
もし、注文した料理に不満があれば後で口コミ等で報告できる。
だが注意してほしいのは、中国はクレーム処理がめちゃくちゃ雑である。中国はクレーム処理がめちゃくちゃ雑である。(大事なことなので2回言いました。)
下の写真を見てほしい。
口コミの内容は「チャーハン食ってたら蟑螂(Gのこと)が出た」という日本なら即全店営業停止&強制点検レベルの深刻な報告である。だが、これに対するお店のコメントは、
「ごめんね~!でも報告してくれてありがとう!次は改善するからまた来てね!」(訳適当)
という、怒りを一周超えて感動すら感じさせられるような一種の「神対応」をしばしば垣間見る事ができる。
(なおこのお店の評価は5点満点中4.6点である。)
6.どちらが得か
結論から言うと全体的に美团の方が饿了吗よりも安い気がする。(あくまでも個人の感想です)美团は割引がとても良い感じがする。勿論、饿了吗の方が安い場合もある。例えば駅近くのすき家は饿了吗 の方が圧倒的に配送料が安い。よって、美团:饿了吗を8:2くらいの割合で使うのが最適解かと考えられる。
7.どーでもいい情報
注文を届ける配送員は名前と現在地が公開される。もし届くのが遅い場合は配送員に電話したりメッセージを送れる。
配送員の態度が悪い場合、料理と同様口コミで悪評価を投稿できる。また、嫌いな配送員をブロックすることもできる。(配送員のページから拉黑という所を押す)ブロックされたことは配送員には知らされない。
逆に配送員の態度が良かった場合、配送員にチップを送ることができる。
早く届けて欲しい場合は保険をかける事ができる。保険をつけると配達が遅れた場合注文料金が少しキャッシュバックされる。
味に好みがある場合要望を送ることができる。これは注文確認画面の「备注」からできる。中国の寿司はマヨネーズがかかってることが多いので抜きにして注文するのがオススメである。
抵用券で红包が使える
また配送時間の指定もできる
良ければ提交订单を押して決済
今回の注文は既に送料保険が含まれている
以上です。疲れました…。
次回は外卖のオススメメニューを紹介したいと思います。
P.S 渡辺先生
筆記用具は日本人街の文具店で買いました。
教科書は
成功之路(北京语言大学出版社)
汉语系列阅读(北京语言大学出版社)
理解与表达-汉语视听说教程(上海大学出版社)です。
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梁 錦川須崎さん、こんばんは。
見事なレポートお疲れ様です。とても勉強になりました。
中国の外卖システムの発展は本当に凄まじいですね。
(到着が1分単位って…外卖小哥は大変な仕事だ…。)
去年自分は外卖の複雑さに参ってしまってほとんど利用することはありませんでしたが、
もしこの文章を読んでいたらもっとお金を節約出来て美味しいものを食べれました。笑
中国に行く機会があったらぜひ参考にさせて頂きます。
红包もどれを信じるか見極めるのが大変で、騙されながら学習しました。
また、クレーム処理も面倒なので、口コミを読むことは本当に大切だと思います。
淘宝とかで3つ以上悪評価があったら利用しないようにして、
よっぽど酷くなければ、ほとんど諦めていましたね。笑
炒飯の中にGがあったように、食の安全には気を付けてください。
(中学校の時に買ったソーセージの中に白髪が入っていたことがありましたねー。)
次のオススメメニュー楽しみにしています。
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鈴木 靖須崎さん
外卖に関する詳細な報告、ありがとう。
いま世界では昆虫食が注目されているそうですが、さすがに蟑螂のお弁当は嫌ですね。
いろいろと問題もあるようですが、外卖の激安には驚かされますね。これから寒くなると外出するのも億劫になるので、外卖のお世話になる機会も増えるのではないでしょうか。
一方、日本ではコンビニの24時間営業が見直しされるなど、無理な労働条件の改善が進められています。いずれは中国でもそうした動きが起こり、外卖の料金も値上がりしてしまうかもしれませんね。
それでは、続報を楽しみにしています。