【授業の概要と目的】
本授業は、HSK(漢語水平考試)の3級に合格できるレベルの中国語力の育成を目的とした授業である。HSK(漢語水平考試)とは、中国語版TOEFLと呼ばれる中国政府公認の中国語検定で、留学や就職など様々なシーンで活用できる資格である。中級レベルである3級に合格するためには、基礎文法及び基本的語彙を修得していることを前提に、リスニング力を特に強化する必要がある。そのため本授業では、HSK3級の過去問題を使用し、リスニング力を重点的に向上させる。
【到達目標】
この授業の到達目標は以下の通りである。
(1)過去問題のディクテーションを通じて、HSK3-4級合格に必要なリスニング力を身につける。
(2)過去問題を解き、HSK3-4級合格に必要な文法力と語彙力、作文力を身につける。
【授業の進め方と方法】
授業は、自宅でのeラーニングによる予習と教室での授業を組み合わせたブレンド型学習によって行う。具体的な進め方は以下の通りである。
■授業前の事前学習
・授業前にパソコンまたはスマートフォンを使い、HSK3-4級リスニング問題のディクテーション(全文の聞き取り)を行う。
■授業の進め方と方法
①小テスト(前回の学習内容の復習テスト)
②リスニング問題の解説及び解答の作文練習
③リスニング問題のスキットを用いた会話練習、ロールプレイ練習
【授業計画】
第1回 ガイダンス:授業概要の説明
第2回 HSK3級リスニング対策①:HSK3級リスニング問題の第一部分( 教材 1-5)
第3回 HSK3級リスニング対策②:HSK3級リスニング問題の第一部分( 教材 6-10)
第4回 HSK3級リスニング対策③:HSK3級リスニング問題の第二部分( 教材 11-15)
第5回 HSK3級リスニング対策④:HSK3級リスニング問題の第二部分( 教材 16-20)
第6回 HSK3級リスニング対策⑤:HSK3級リスニング問題の第三部分( 教材 21-25)
第7回 HSK3級リスニング対策⑥:HSK3級リスニング問題の第三部分( 教材 26-30)
第8回 HSK3級リスニング対策⑦:HSK3級リスニング問題の第四部分( 教材 31-35)
第9回 HSK3級リスニング対策⑧:HSK3級リスニング問題の第四部分( 教材 36-40)
第10回 HSK3級読解対策①:HSK3級読解問題の第一部分(41-50)及び第二部分(51-55)
第11回 HSK3級読解対策②:HSK3級読解問題の第二部分(56-60)及び第三部分(61-70)
第12回 HSK3級作文対策:HSK3級作文問題(71-80)
第13回 HSK3級の模擬試験と解説( 教材 )
第14回 まとめ:春学期の学習内容のまとめと質疑応答
【授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)】
授業前に以下の事前学習を行うこと。
①パソコンまたはスマートフォンを使い、HSKリスニング問題のディクテーション(全文聞き取り)を行う。毎回のディクテーション範囲は予め教員が指示する。
②前回の場面の中の指定された範囲を暗記し、ロールプレイができるよう準備する。
【テキスト(教科書)、参考書】
特定のテキストは使用しない。必ずしも購入する必要はないが、有用な文法書として以下のものをあげておく。
・劉月華(他)2001『実用現代漢語語法(増訂本)』北京:商務印書館
・守屋宏則1995『やさしく くわしい 中国語文法の基礎』東京:東方書店
・相原茂(他)2016『Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 新訂版』東京:同学社
【成績評価の方法と基準】
成績評価は以下の基準によって行う。
①毎回授業の初めに行う小テストの平均点。小テストは100点満点で行い、そのうちの40点はeラーニングによる事前学習の実施状況とする。[80%]
②ロールプレイの内容(暗記、流暢さなどを総合して判断)。[20%]
以上の①と②を総合して100%とし、60%以上の得点を取った者を合格とする。
【その他の重要事項】
・毎回、ディクテーションの予習を課す。ディクテーションとは、「読み上げられる文を聞き、全て書き取ること」であり、いわゆるリスニングとは異なり、一定の時間を必要とする。
・予習は必須である。予習していることを前提に授業を進める。
・HSK合格を目指す意識の高い学生の履修を歓迎する。
・本授業は、全回の出席が評価の前提である。即ち、欠席は原則的に認めない。教育実習等のやむを得ない事情がある場合は、各種証明書を提出するなど、各自で然るべき対応を取ること。