第9回 隋唐時代 敦煌文書の世界
南北朝時代、中原を支配した遊牧民族は、漢民族の高度な文明に対抗し、支配下の諸民族との共生を図るため、西域から東アジアへと新たな文明を伝えました。仏教です。
サンスクリット語の経典が東アジアの共通語(Lingua franca)である漢語に翻訳された結果、南北朝時代から隋、唐時代にかけて、東アジアに仏教という世界宗教が浸透していきます。
仏教の伝来は、中国に「変文」という新たな庶民文芸を誕生させます。19世紀の末、シルクロードの仏教石窟から、この変文を含む数万点の古文書が発見されました。「敦煌文書」です。
巨大なタイムカプセルともいうべき敦煌文書の発見によって明らかになった唐代の庶民文芸について考えます。
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授業スライド |
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ラージャスタン地方の絵解き芸人ボーパ(『音と映像による世界民族音楽大系』より) |
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和歌山県道成寺の絵解き説法(『和歌山ゆったり列車の旅』より) |
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敦煌莫高窟第17窟(NHKハイビジョン特集『敦煌莫高窟 美の全貌』(後編)より) |
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李垠と方子(前)(NHK BS1『韓国の母になった日本人―李方子』より) |
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李垠と方子(後)(NHK BS1『韓国の母になった日本人―李方子』より) |